アルピナマジック!

車に興味がない人がみたらBMWにしか見えないのがアルピナ。

アンダーステイトメントという美学は日本人の価値観に通ずるところがあり

知る人ぞ知るというところに心をくすぐられる人は多いかと思います。

SNS全盛のこの時代においても情報が少なく、

ディーラーのニコルはフェラーリやアストン並みの敷居の高さ。

そんなアルピナの試乗(同乗含む)レポートを代表の加藤がお届けしたいと思います!

車両スペックは前回のブログをご覧ください!

B3(同乗記)


20本スポークがコンケイブしたスタイリング3をまとい

サファイアブラックのボディにゴールドのデコラインが車体の側面をゆるやかに駆け上がる。


この時点で普通の車でないことがわかる。

車体前方をみるとBMWのF30/F31型の顔をしているが

スポイラーには大きくALPINAとエンブレムがついている。


車体後方は基本的にBMWと同様であるが

マフラーが4本だしとなっており

ALPINAとAKRAPOVIC(アクラポビッチ)の両社名が入っている。


ボンネットを開けると

アルピナのロゴがついたエンジンがお目見えする。

車体番号をみるとBMWのものは斜線がひかれ

アルピナとして新しい車体番号が打刻されている。

WAP~がアルピナの証である。


内装も一見するとF31と変わらない。

独自のものはステアリング、メーター周り、シート、ウッドパネルなどである。

ステアリングはラヴァリナレザーがあしらわれ青と緑のステッチが入る。

メーター周りはアルピナカラーの青となっている。

シートはダコタレザーやラヴァリナレザーを選べるが

今回の車はダコタレザーで鮮やかな赤(Coral Red)だった。

ウッドパネルは月桂樹を使用した明るい茶色の「ミルテ」というアルピナ独自のもので

ダッシュボードのセンターコンソール付近にアルピナのロゴがゴールドで刻印されている。

日頃ワーゲンバスに乗っているため

どの車でもシートはすごく良く感じしまうため座り心地は割愛。


いよいよ同乗です。

アイドリング時はエンジンの振動は感じず、ほとんど音は聞こえません。

出発して早々、お店の出入口に大きな段差がありましたが

そこでアルピナマジックが発動!?

20インチのホイールを履いているとは思えない柔らかさです。

あまりの柔らかさに少し酔ってしまったほどです(笑)

走りだすと路面からの振動を足回りがほとんど吸収しているのか

ボディがきしむことはありません。

感覚的にですが車とタイヤの間に分厚い板のようなものがあり

それが振動や音を吸収してボディに伝えないような感じです。

もちろん全く感じないわけではないですが

乗っていてドキッとするような振動や音はありません。

私の教科書であるW124から約20年後はさすがに進化しています。

体に感じる振動は同じかもしれませんが、W124は車体が少し軋んでいるように感じます。

対してB3は足回りですべて抑えているというような感じです。

気になるとすれば徐行や低速域の振動が

角は取っているものの振動の大きさは変わらず伝わってくるため

ボディが大きく揺れ少し酔う感じがしました。


同乗を終えてアルピナマジックとは何かを考えたのですが

メインとなるのは足回りであるものの

製造方法などエピソード的な要素も多いように感じました。

BMWの既存パーツの中から選りすぐり、少量のパーツをアルピナ独自で作る。

大きな会社が縛られているマーケティングの呪縛を超えて

車格の序列関係を無視してポテンシャルの極致を志向できるのは

少量生産のアルピナならではの強みかもしれません。

パズルでいえばBMWという作品をいったんばらし

ピースを組み合わせながら最後に残ったどのBMWのピースでも当てはまらない

複雑な形のピースを作るのがアルピナなのではないでしょうか。

一見するとBMW。そのワンピースに気が付く目利きのみが

アルピナのオーナーなのかもしれません。

(続く)



加藤

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